【挫折シリーズ】YouTuberになろうとして挫折した|毎日投稿でも伸びなかった、たった一つの理由

はじめに|あなたは「自分が言いたいこと」だけを発信していませんか?
ブログ、SNS、YouTube。一人治療院にとって、情報発信はもはや当たり前の集客手段になりました。
でも、毎日がんばって投稿しているのに、まったく伸びない。数字が動かない。「これ、何のためにやっているんだろう」——そう思ったこと、ありませんか。
実は、僕もまったく同じでした。2018年から本気でYouTubeに取り組み、毎日投稿、時には1日3本まで積み上げた。それでも、大きく花開くことはなかったんです。
今日は、その失敗談と、そこから見えてきた「発信の本質」についてお話しします。(この記事は、Podcast「挫折シリーズ」の内容を再構成したものです)
1. すべては「話し方の学校」から始まった

YouTubeを一度も見たことがないまま、始めた
僕がYouTubeを始めたのは2018年です。きっかけは、その前に通っていた「話し方の学校」でした。パブリックスピーキングの講習会ですね。学長であり講師だったのが、鴨頭嘉人さん。今でこそYouTube講演家として広く知られている方です。
面白いのは、僕が通っていた当時、鴨頭さんはまだ「ふつうの話し方の講師」だったこと。それがちょうど僕が通っていたタイミングでバズって、登録者が数千人から7万人に一気に跳ね上がったんです。
学校のフロントセミナーの参加人数も爆発的に増えました。「話し方を習いに来た」というより「人生を変えに来ました」という熱量の人が増えていた。そんな空気の中にいました。
「発信をしなさい」の一言で
ただ、僕自身は鴨頭さんがYouTubeをやっていたことすら知らずに入ったんです。当時、YouTubeというものを全く見ていなかったし、知らなかった。それでも「世に訴えかけたいものがある人間であれば、発信をしなさい」という教えを受けて、2018年3月ごろ、恐る恐る始めました。
2. とにかく「本数」を積み上げた日々
3日に1本 → 毎日 → 1日3本へ
はじめは「3日に1本くらいでいいかな」と思っていました。でも、鴨頭さんが「毎日やったほうがいい」と発信していたので、じゃあ毎日やりましょう、と毎日投稿に切り替えた。
そのうち、よく分からない欲が芽生えてきて、「鴨頭さんを動画本数で抜いてみよう」と、1日3本上げる時期までありました。とにかく本数を増やすことに、必死だったんです。
素人編集から、外注へ
当時は編集も自分でやっていたので、クオリティは非常に低かった。本当に素人が1人でやっている状態です。そんなある時、後輩のエンジニアと出会い、編集を任せるようになりました。ここが一つの転機になります。
僕が1人でやっていたのが登録者350人くらいまで。そこから登録者数がバッと増えていって、1年8〜9ヶ月かけて、チャンネル登録1000人を突破しました。2019年11月ごろです。「おお、これでYouTuberになれたな」。そう思っていました。
3. コロナで、明暗がくっきり分かれた
「ここからどんどん上げていこう」という矢先に来たのが、コロナでした。ここで、僕らみたいなエクササイズ系・治療家系のYouTuberで、明暗が思いっきり分かれたんです。
ステイホームで「家でできる運動・ストレッチ」の需要が一気に高まり、伸びた人はめちゃくちゃ伸びた。追い風を最大限に活かしていった。でも、僕は全く伸びられなかった。
たまに上がる瞬間もあって、なんとかかんとか1万人までは到達しました。ただ、そこからはもう鳴かず飛ばず。そのまま、今に至ります。同じ「治療家系YouTuber」なのに、なぜここまで差がついたのか。あとから振り返って、はっきり分かった原因があります。
4. 本当の敗因は「マーケットイン」の不在だった

プロダクトアウトで走り続けていた
始めた当初は「世の中を変えるんだ」という、よく分からない欲望で走っていました。でも最終的には「これ、何のためにやっているんだろう」と思いながら、ずっと続けていた。反省点は、ここに尽きます。
- 自分の目的が、曖昧だった
- 誰に届けたいのか、ぼんやりしていた
- 相手が何を求めているか、考えていなかった
自分が出したいものを、出したいように出していく。いわゆる「プロダクトアウト」の発信です。伸びた人たちは、視聴者が今まさに求めているもの(=家でできる運動)を届けた。「マーケットイン」だったんです。僕は、自分が言いたいことを言っていた。この差が、そのまま数字の差になりました。
本数は、方向が正しくて初めて意味を持つ
毎日投稿も、1日3本も、努力としては本物でした。でも、方向が定まっていない努力は、量を積んでも埋まらない。むしろ「頑張っているのに報われない」という徒労感だけが残っていく。
発信で大事なのは、本数の前に「誰に、何のために届けるのか」。順番を間違えると、どれだけ走っても空回りします。
5. それでも、なぜ今また発信しているのか

一度は挫折した僕が、今またYouTubeを再開しています。理由は2つです。
① AIの進化で、編集の壁がなくなった
かつて僕を苦しめた「編集の重さ」は、AIの進化でずいぶん軽くなりました。一人でも、無理なく発信を続けられる環境が整ってきた。これが再開の後押しになっています。
② 「誰に届けるか」が、やっと定まった
そして何より、ようやく発信すべき相手が見えてきました。
- 治療院のチャンネル:来院している患者さん向けの「宿題動画」として作る
- メインチャンネル:僕と同じ40代が、今からでも運動を始めるための「入口」として作る(40代からの身体逆転チャンネル)
かつて空っぽだった「誰に・何のために」が、ここでようやく埋まった。同じ発信でも、意味がまるで違います。
まとめ|発信は「量」の前に「誰に届けるか」
僕は、何かを先に始めるのは、わりと早いほうです。でも、成功しているのはほんのわずか。だからこうやって、失敗も繰り返しながらやっています。一人治療院の発信で伝えたいことは、たった一つ。
本数を積む前に、「誰に、何のために届けるのか」を決める。マーケットインのない発信は、どれだけ頑張っても空回りする。
「世の中をより良い方向に持っていきたい」。その思いは変わりません。ただ今は、それを自分の知っている範囲で——僕と同じ境遇の一人治療家に届くように、発信しています。遠回りをしていますが、いま、そこにたどり着こうとしています。
参考になれば幸いです。
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矢上真吾について
鍼灸師歴24年/合同会社e-life代表/和からだみなおし処 院長/著書2冊。一人治療家のAI自立化サポートを本気でやっています。

