休める治療家になる|「休んだら売上が落ちる」は短期だけ。長期では逆という話

休める治療家になる|リズム経営という生き方

「最近ちゃんと休めていますか?」

こう聞かれて、即答で「はい」と言える一人治療家の先生は、少ないかもしれません。

こんにちは。鍼灸師歴24年、合同会社e-life代表の矢上真吾です。

今回の記事では、私自身の開業1年目の失敗と、そこから13年かけて辿り着いた「リズム経営」の話を通じて、一人治療家が長く続けるための休み方をお伝えします。

結論から言います。

「休んだら売上が落ちる」は短期的には起こるかもしれません。でも長期的には起こりません。むしろ、休めない治療家ほど長くは続けられない。

事前にスケジュールに休みを入れて、自分でオン/オフをコントロールできる仕組みを作ることが、はりきゅう・整体業を一生続ける最大のポイントです。

1. 矢上真吾について

鍼灸師歴24年。はり師・きゅう師・あんまマッサージ指圧師の国家資格保有。元Jリーグトレーナーを10年務めた後、独立開業して13年目。

現在は千葉県館山市で「和からだみなおし処」を運営しながら、合同会社e-life代表として一人治療家のAI自立化サポートを行っています。


2. 私の現在の営業スタンス|祝日関係なくリズム最優先

私の営業スタンス

今日は2026年4月29日、ゴールデンウィーク初日。世間はお休みです。

そして、このポッドキャストを録音している私は、これから普通に営業しています。

なんだ、結局休んでないじゃないか、と思われそうですが、ここに今日お伝えしたい大事な話の核があります。

私の現在の営業スタンスは以下の通りです。

曜日 営業
月・火・木・金 通常営業
水曜・土曜 午前中の営業
日曜 完全休業

長期休みは固定です。

期間 日数
お盆休み 3日間
正月休み 6日間

そして、祝日は基本的に通常スケジュール通り

ゴールデンウィークも、お盆・正月以外は通常通りです。

水曜・土曜の午後は完全オフ。海でのライフセービング、家族との時間、自分のトレーニング、ポッドキャストや書籍の制作などに充てています。


3. なぜリズムを優先するのか

患者さんは、状態によりますが、定期的に・期間と頻度を決めて施術した方が効果が上がるケースが多いです。

祝日でも、来られる方は来られます。

そういう方にしっかり施術して、回復のスパイラルに入っていただきたい。

「この日に来たかったのに先生が休みだった」で間が空いてしまうと、せっかく良くなりかけていた状態がリセットされてしまうこともあります。

これは私のためでもあり、患者さんの回復のためでもあります。

もちろん、子どもたちの大会など家族のイレギュラーが入る時は休みます。今回のGWも本当は子どもの大会があったのですが、近場で私が同行しなくても大丈夫だったので、仕事を優先しました。


4. 開業1年目の失敗|休みを決めていなかった

ここまで書くと「最初から計画的にやってきた人」と思われるかもしれませんが、まったく違います。

開業1年目の私は、休みをしっかり設けていませんでした。

形の上では「日曜休み」と言っていました。

でも、日曜に「どうしても入りたい」という患者さんがいたら、普通に入れていたんです。

なぜ入れていたのか。

「今、患者さんが求めている。今入れないとこの患者さん来れない」と思って、そちらを優先していたからです。

優しさのつもり、サービス精神のつもりでした。

でも、これが私を追い詰めました。


5. 何が起きたか|家族関係と自律神経の話

1年目の私の失敗

休みをきちんと取らないことで、何が起きたか。

5-1. プライベートの時間が取れなくなった

物理的に時間がない、というより、「もしかしたら今日も予約が入るかもしれない」と気持ちが常に仕事モードのまま。

休んでいるはずなのに、休めていない。

5-2. 家族との関係も少し悪化

家族との関係も、少し良くない時期がありました。

仕事の頭のままで家族と接していたので、ちょっとしたことでぶつかりやすくなっていました。

5-3. 自分が交感神経過緊張に

そして自分自身、いつ休めているのか分からない。

常に交感神経過緊張のままで過ごしていました。

ここに、決定的な矛盾があります。

私たち治療家は、患者さんに対して

「交感神経過緊張こそが不調の原因です」

と説明しています。

それなのに、自分自身が交感神経過緊張のままで臨床に立っている。

これ、本末転倒じゃないですか。

このことに気づいたのが2年目で、そこから休みをしっかり取るように変えていきました。


6. 患者さんは離れたか?

「休みを増やしたら患者さんが離れるんじゃないか」

これ、休めない治療家の最大の不安だと思います。

正直にお伝えします。

日曜にしか来れない患者さんは離れました。

これは事実です。

ただ、その方たちは別の鍼灸院・整体院でやっているところに行ってもらえればいい。私のところに来られない事情があるわけですから、そこは無理に引き止めなくていいんです。

そして残った(あるいは新しく来てくれた)患者さんは、

「先生は水曜と土曜の午後と、日曜は休む」

と最初から知ってくれているので、その日を避けて予約してくれます。

最初の頃は日曜に電話が鳴って出ていましたが、それも徐々になくなり、今は完全にスケジュール通りに仕事ができています。


7. なぜ「続けられる経営」にこだわるのか

私たちの仕事、鍼灸・整体業はずっと続けていくものです。

5年や10年で辞めるつもりで開業した治療家の先生は、まずいないと思います。

ずっと続けていくならば、自分が心身共に良い状態でなければいけません。

治療家は皆、一生臨床の場に立っていたいはずです。

だからこそ、休みをしっかり取り、自分なりに回復できるサイクルを作った上で仕事をする。これが、長く続けるための土台になります。


8. Jリーグトレーナー時代の「11ヶ月仕事+1ヶ月休み」

参考までに、独立前のJリーグトレーナー時代の話もしておきます。

トレーナー時代は、11ヶ月仕事をして1ヶ月休むというサイクルでした。

これはこれで悪くなかったんです。

ただ、その1ヶ月の休みに入ると、毎年のように大熱を出していました

ずっと走り続けていた緊張が一気に抜けて、体が「もう限界です」と悲鳴を上げる。

人間は環境にうまく合わせられる生き物なので、そのサイクルでも回せました。

でも、ずっと続けられたかと言われると、私はできなかった。

このサイクルは10年が限度でした。

私は「11ヶ月走って1ヶ月で熱出す」生き方には向いていなかったんです。

だからこそ、独立してからは「年間を通して一定のリズムで休める仕組み」を作る方向に振りました。


9. 大事なのは「コントロールできているか」

ここまで読んでくれた先生に、判断基準として2つの質問を投げます。

  1. 自分でしっかりオン/オフを切り替える仕組みが作れているか
  2. 休みが患者様としっかり共有できているか

この2つにYESと答えられるなら、休み方の形は何でもいいです。

GWに10連休するのも全然OKです。

私のように「祝日関係なくリズム重視で定期的にやる」のもOKです。

大事なのは、自分でコントロールできているか/休めているか。ここで判断するといいと思います。


10. 一番怖いのは「予約が入らないから休み」になること

最後に、一番気をつけて欲しいことをお伝えします。

「予約が入らないから今日は休もう」

これ、一見すると休めているように見えますが、まったく休めていません。

なぜなら、予約が入る可能性をずっと気にしながら過ごす日になるからです。

「電話鳴ったら出なきゃ」「キャンセル分埋まらないかな」と頭の片隅で考え続ける。

これだと結局、交感神経過緊張のままです。

これは絶対に避けてください。

ぜひ、前もってスケジュールに休みを入れること。

「この日は休み」と決めて、自分にも患者さんにも宣言する。

これが、本当の意味で休める治療家への第一歩です。


11. 「休んだら売上が落ちる」への最終回答

最後に、最初の問いに戻ります。

「休んだら売上が落ちるんじゃないか?」

短期的には、起こるかもしれません。

休んだ日の売上が、その月の売上に直接響くこともあるでしょう。

でも長期的に見たら、絶対に起こりません。

なぜなら、休めない治療家は長くは続けられないからです。

数ヶ月や1年の売上ではなく、5年・10年・20年の売上で考えてください。

休めない治療家が10年で消えていく中、休める治療家は20年・30年と続いていきます。

トータルの売上で見たら、休んでいる方が圧倒的に上です。


12. まとめ|休める治療家になる3ステップ

3ステップ
  1. 年間のスケジュールに休みを先に入れる(お盆・正月・週何日)
  2. HPと予約システムに反映して、患者様に共有する
  3. 守る。1年やってみて違和感があれば翌年調整する

そして、

「予約が入らないから休み」ではなく、

「先に休みを入れて、その他で稼ぐ」

という順番にしてください。

これだけで、毎日のしんどさが大きく変わります。


最後に

10年で消える、20年30年続く

今日4月29日、世間はGW初日。

そして私はこのポッドキャストを録音した後、これから営業に向かいます。

ちょっとふざけた話に聞こえるかもしれません。

でも、私にとってはこの水曜午前営業こそが「リズムを守る」という意思決定の現れであって、私の心身を整える仕組みそのものです。

ぜひ皆さんも、周りに左右されることなく、自分に合った「休める治療家になる仕組み」を作ってみてください。

一人で治療家していきましょう。

素敵な1日にしていきましょう。


関連リソース

🎙 ポッドキャスト「e-life|一人治療家のAI自立化ラジオ」第8回

Spotify・stand.fm で配信中

📚 書籍『一人治療家のための経営の教科書』(執筆中)

第2章「マインドセット」・第4章「施術の仕組み化」と連動した内容です。

📨 e-life治療家メルマガ(無料)

一人治療家のリズム経営・AI活用・集客の実例を平日配信しています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA