
はじめに|24年目に、教科書を読み直しています
こんにちは、矢上真吾です。ひとり治療院AI自立化サポートをやっています。
本日は、あん摩マッサージ指圧が体にもたらす作用についてお話しします。
いま、『あん摩マッサージ指圧師という仕事』という本を書こうとしています。その中で、教科書には実際どのようなことが書いてあるのか。今日はそのお話です。
9月に、卒業から23年たって『あん摩マッサージ指圧理論』の教科書を買い直したお話をしました(教科書を買い直した回)。そのとき、第2章の「生体に及ぼす作用」は、けっこう細かく書いてあるので深く読んでいきたい、とお話ししていました。今日はまさに、そこを読み直したお話です。

1. 教科書は、あん摩マッサージ指圧をこう説明している
改めて教科書を読み直しているんですけれども、教科書には、こう書かれています。
あん摩・マッサージ・指圧は、手技により生体に対して機械的刺激を与えて、生体反応を起こさせる刺激療法である。
そして、この刺激は、皮膚、筋膜、筋肉、腱、関節などを、なでたり、揉んだり、押したり、ふるわせたり、叩いたり、引っ張ったりしたときに与えるもの、とあります。
こういうふうに、もうしっかりと書いてあります。そのうえで、この刺激が体のどこに作用をもたらすのかも、項目ごとに書いてあります。
2. 作用は、体の8つの場所に及ぶ

教科書に並んでいる順に挙げると、こうなります。
- 循環器系に及ぼす作用
- 神経系に及ぼす作用
- 皮膚に及ぼす作用
- 筋肉に及ぼす作用
- 関節に及ぼす作用
- 消化器に及ぼす作用
- 呼吸器に及ぼす作用
- 全身に及ぼす作用
ひとつずつ見ていきます。
3. 循環器系に及ぼす作用
まず、循環器系に及ぼす作用というのがあります。主に心臓に作用がもたらされる。さらに、血管・リンパ管に及ぼす作用もあるし、血液に及ぼす作用もあります。
このように、循環器系に及ぼす作用が、まず認められています。
4. 神経系に及ぼす作用|アルント・シュルツの法則
次に、神経系に及ぼす作用です。ここも、項目がいっぱいあります。
神経系は、体性神経と自律神経に分かれていて、体性神経の中に感覚神経と運動神経があります。
感覚神経に及ぼす作用
感覚神経に及ぼす作用の中に、アルント・シュルツの法則というのが出てきます。

弱い刺激は生物機能を鼓舞し、適度な刺激はこれを亢進し、強い刺激はこれを抑制し、最も強い刺激はこれを停止する。
だから、軽い刺激の軽擦法などは、一種の爽快感を与え、反射的に諸種の機能を亢進させる。
それに代わって、強い圧迫法は神経機能を鎮静させる。さらに、単に圧迫した部分だけでなく、その神経の分布領域にまで鎮静効果が現れる。圧痛点に対して圧迫法を行うと、その作用が著しくなる、とあります。
このアルント・シュルツの法則というのは、僕ももう、本当に遠い昔の記憶になっていました。確かにこういうことあったな、と思うけど、その法則の名前は、僕はすでに忘れていました。久々に聞きました。
神経マッサージと、コルネリウスの神経点マッサージ
また、神経マッサージといって、神経の経路に沿ってマッサージを行うと、神経の血行はよくなり、神経組織の新陳代謝を盛んにし、神経の障害を除き、神経機能を調整する、ということが言われています。
その中で、コルネリウスさんは神経点マッサージと名付けて、神経の経過に諸種の硬結や緊張過度があると、神経は病的に異常興奮を起こす、と説きました。このようなところを神経点と言って、その異常興奮や硬結を取り除く目的で施術する、ということを提唱しています。
運動神経と自律神経
さらに、運動神経に及ぼす作用も入ります。ここまでが体性神経の話で、もう一つ、自律神経に及ぼす作用というのもあります。
5. 皮膚と筋肉に及ぼす作用|筋肉には9つ
皮膚に及ぼす作用もあります。そして、筋肉に及ぼす作用も、もちろんございます。
筋肉に対しては、揉捏法と運動法が強く作用すると言われています。ここは9個、挙げてあります。

- 筋内の血行をよくし、栄養を高める
- 筋の収縮力・弾力性を増加する
- 筋の収縮速度を迅速にする
- 筋運動の持久力を増加する
- 運動時の協調性を高める
- 筋疲労を早く取り除く
- 筋萎縮を予防する
- 筋痙攣に対しては、これを抑制する
- 平滑筋の働きも活発にする
平滑筋の働きまで、書いてあるんですね。
6. 関節に及ぼす作用|関節には7つ
そして、関節に及ぼす作用というのも書いてあります。すごいですね。関節に対しては、運動法と強擦法が採用されます。
- 関節内の血行をよくし、運動機能を完全にする。関節は運動に際し、関節面の衝突、牽引、圧迫による靭帯の損傷を生じるが、ただちに修復反応が起こり修復される。このとき血行が不十分であると修復が不完全となる。だから、そこに運動法・強擦法をしましょう、ということですね
- 関節可動域を広げる
- 滑液の分泌を促し、運動を滑らかにする
- 靭帯を強くし、関節部の固定を強くする
- 関節の拘縮を取り除く
- 腱・靭帯などの癒着を剥がす
- 関節の変形を予防する
7. 消化器・呼吸器・全身に及ぼす作用
まだまだあります。
消化器に及ぼす作用
これに対しては、叩打法、圧迫法、振戦法、揉捏法が採用されます。
- 背部・胃部の施術により、胃液の分泌亢進、胃の消化機能亢進、食欲増進をきたす
- 腹部の施術により、腸の吸収力増加、蠕動運動の亢進が起こり、便通がよくなる
- 全身施術を行うときには、全身の新陳代謝が盛んとなり、消化機能も亢進する
呼吸器に及ぼす作用
- 胸部の呼吸筋に対し軽擦法・揉捏法を行うと、呼吸筋を強くし、胸郭の拡張力を増し、肺活量を増加する
- 胸部の運動法により、呼吸筋の伸縮運動を強め、呼吸を盛んにして、酸素摂取量を多くする
全身に及ぼす作用
- 全身の血液循環を促進し、全身の各組織細胞の栄養を高める
- 筋・腱の異常緊張・硬結を緩解し、代謝産物の吸収を促し、排泄作用を促進する
- 浮腫・うっ血などを取り除く
- 爽快な感覚を与えることにより、精神を鎮静させる
かなり、ありとあらゆることが、あん摩マッサージ指圧によって及ぼされる、と書かれています。これが、教科書に書いてある内容です。
8. 復習は、大事
もう一度おさらいすると、循環器系にも作用します。神経系にも作用します。そして皮膚にも及ぼします。そして筋肉。そして関節、消化器、呼吸器、全身と、かなり多岐にわたることが、あん摩マッサージ指圧によって引き起こされる、と教科書に書いてあります。
このように、改めて、我々がやっている手技というのが、体にとって色々な影響を及ぼしているというのがよく分かると思います。調べてみると、改めてすごく大切だな、と思います。
こういった復習っていうのは、すごい大事ですよね。アルント・シュルツの法則、久々に聞きました。こうやって勉強し直すというのは大事だな、と思いました。

9. 24年目に、1冊の本にする
このようなことを、もう一度見つめ直して、1冊の本にする。自分が、あん摩マッサージ指圧師として生きるということを決めましたので、24年目にして、それをまた本にしたいと思います。楽しみにしていてください。
まとめ|教科書には、作用が8つの場所に分けて書いてある
- あん摩マッサージ指圧は刺激療法:手技で生体に機械的刺激を与え、生体反応を起こさせる
- 作用は8つの場所に:循環器系・神経系・皮膚・筋肉・関節・消化器・呼吸器・全身
- アルント・シュルツの法則:刺激の強さで、鼓舞・亢進・抑制・停止と反応の向きが変わる
- 筋肉に9つ、関節に7つ:平滑筋の働きや、関節の修復と血行のことまで書いてある
- この勉強は、本にする:『あん摩マッサージ指圧師という仕事』
確かにこういうことあったなと思うけど、法則の名前はすでに忘れていた。だから、勉強し直すのは大事だなと思いました。
用語一覧
- 軽擦法(けいさつほう):なでる手技
- 強擦法(きょうさつほう):強めにこする手技
- 揉捏法(じゅうねつほう):揉む手技
- 圧迫法(あっぱくほう):押す手技
- 振戦法(しんせんほう):ふるわせる手技
- 叩打法(こうだほう):叩く手技
- 運動法(うんどうほう):関節を動かす・引っ張る手技
- 硬結(こうけつ):筋肉などにできる、硬いしこり
- 拘縮(こうしゅく):関節が固まって動きにくくなった状態
- 平滑筋(へいかつきん):胃腸や血管の壁にある、自分の意思では動かせない筋肉
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矢上真吾について
鍼灸師歴24年。合同会社e-life代表。和からだみなおし処 院長。著書5冊。
ひとり治療院のAI自立化サポートをやっています。コンサルに頼らず、院長自身がAIを使って集客・仕組み・経営を回せるようになることを目指しています。
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