一番安いと思っていた電気代が、調べ直したら、一番高かった

はじめに|自分の電気代を、調べ直しました

こんにちは、矢上真吾です。

ひとり治療院AI自立化サポートをやっている鍼灸師です。前回は電気代の今ということで、新電力のお話をしました。そのあと、ちょっと気になったので、改めて自分自身の電気料金について調べました。

驚愕の事実が判明しました。

僕が契約しているLooopでんきは、一番安いと思っていました。それが、2026年8月分で比べた4つのプランの中で、一番高かったんです。

今日の流れはこうです。

  1. 電気料金の中身は4つ
  2. プランは、燃料費調整額の決まり方で3つのタイプに分かれる
  3. 2026年、市場の価格に何が起きたのか
  4. 僕の8月分の請求で、ほかのプランと比べてみた
  5. 大手と新電力の差は、月に数百円
  6. プランを選ぶときに確認する5つ
  7. 乗り換えの特典

1. 電気料金の中身は4つ

電気料金は基本料金・電力量料金・燃料費調整額・再エネ賦課金(2026年度4.18円/kWh)の4つ。会社によって仕組みが違うのは燃料費調整額で、燃料費調整型・独自燃調型・市場連動型の3タイプに分かれる。東京電力の従量電灯B(規制料金)は燃料費調整額に上限(基準燃料価格の1.5倍)があり、東京電力の自由料金(スタンダードSなど)には上限がない

まず、おさらいですね。電気料金ってどうやって決まるのか。中身は大きく4つに分かれています。

① 基本料金

契約しているアンペア数で決まる、毎月固定の金額です。

② 電力量料金

使った電気の量、kWh(キロワットアワー)に単価をかけた金額です。

③ 燃料費調整額

発電に使う燃料の価格の変動を、電気料金に反映させるための金額です。

④ 再エネ賦課金

2026年度は1kWhあたり4.18円で、どの電力会社でも同じ金額です。

このうち、会社によって仕組みが大きく違うのが、3つ目の燃料費調整額です。

2. プランは、燃料費調整額の決まり方で3つのタイプに分かれる

さらに調べてみると、今の電力会社のプランは、大きく3つのタイプに分かれているそうです。

① 燃料費調整型

東京電力などの大手電力会社と同じ計算方式で、燃料費調整額を決めるタイプです。東京ガスの電気、ミツウロコでんき、エネワンでんきなどが、これにあたります。

② 独自燃調型

燃料費調整額とは別に、「電源調達調整費」などの名前で、会社独自の調整額が加わるタイプです。東京電力エリアの2026年9月分では、この独自の調整単価が1kWhあたり5円台から17円台まで、会社によって開きがあります(国の補助を反映する前の値)。

※収録では「5円台から13円台まで」とお話ししましたが、確認したところ、東京電力エリアの9月分は5.50円から17.18円まででした。市場価格に応じた調整単価まで含めると、さらに開く会社もあります。

③ 市場連動型

電気の単価そのものが、電力の卸売市場の価格に合わせて、30分ごとに変わるタイプです。

僕が契約しているLooopでんきは、「スマートタイムONE」というプランでした。この、市場連動型になります。

規制料金には、上限がある

もう1つ、大きな違いがあります。

東京電力の「従量電灯B」は、国の認可が必要な規制料金というプランです。これは、燃料費調整額に上限があります。上限は、基準になる燃料価格の1.5倍。燃料価格が急に上がっても、そこから先は電気料金に反映されない仕組みです。

一方で、同じ東京電力でも「スタンダードS」という自由料金のプランには、この上限がありません。新電力にも、上限を設けていないプランがあります。

なお、今は燃料価格が上限からかなり遠いところにあるので、8月分の燃料費調整単価は、従量電灯BとスタンダードSで同じ値になっています。上限が効いてくるのは、燃料価格が大きく上がったときです。

ここ、結構ポイントですね。

3. 2026年、市場の価格に何が起きたのか

真夏の海沿いの町で、ハンカチで汗をぬぐいながら電線と空を見上げるちび院長と、日傘をさして見上げるハリーちゃん

市場連動型の電気の値段を決めているのが、JEPX(ジェイペックス)という市場です。正式名称はJapan Electric Power eXchange、日本卸電力取引所。電気を売買する市場ですね。

ここの価格が、2026年に大きく上がっているそうです。

JEPXの東京エリア月平均(税抜)を2025年と2026年で比較。2026年は3月14.38円から4月20.06円へ約4割上昇し、7月19.86円、8月21.24円。4月1日〜8月20日の平均は前年12.45円から19.58円へ約57%高く、システムプライスの4月1日〜8月2日の平均も10.63円から15.51円へ約46%高い。背景として燃料価格の上昇・東京エリアの需要の大きさ・猛暑・連系線の容量の制約が挙げられている

東京エリアは、前の年より約57%高い

東京エリアの市場価格は、4月1日から8月20日までの平均で比べると、1kWhあたり前の年の12.45円から19.58円へ、約57%高くなっているという分析があります。

3月から4月で、約4割

例年、3月から4月は電気が余りやすく、市場価格が下がる時期です。ところが2026年は、東京エリアの月平均が3月の約14円から、4月には約20円

上がりすぎじゃね? 約4割上がりました。4月23日には、1kWhあたり60円をつけた時間帯もありました。

その後も高い水準が続いていて、東京エリアの7月の平均は19.86円でした。

システムプライスでも、まあ1.5倍

全国共通の基準になる「システムプライス」で見ても、4月1日から8月2日までの平均が15.51円。前の年の同じ期間は10.63円だったので、約46%。まあ、1.5倍ってことですよね。

上がった背景としては、中東情勢などによる燃料価格の上昇、東京エリアの需要の大きさ、猛暑による需要の増加、ほかのエリアから電気を送る送電線の容量の制約などが、重なった可能性が挙げられています。

※収録では「3月14.4円→4月20.2円(40%)」「全国の平均15.51円」とお話ししました。JEPXの公表データで計算し直すと3月14.38円→4月20.06円(約4割)で、15.51円は「全国平均」ではなくシステムプライス(エリア間の送電の制約を考える前の、全国共通の基準価格)の平均でした。記事ではこちらに合わせています。

東京電力の料金が、同じように上がっていない理由

じゃあ、なぜ東京電力の料金は、同じように上がっていないのか。

東京電力の燃料費調整額は、市場価格ではなく、輸入燃料の貿易統計の価格をもとに、数か月遅れで反映する仕組みだからです。3か月間の平均燃料価格を、2か月後の料金に反映します(たとえば8月分は、3〜5月の燃料価格)。そのため、市場価格の急な上昇は、市場連動型のプランに最も直接的に表れてきます。

4. 僕の8月分の請求で、ほかのプランと比べてみた

夜の机で、無地の紙とノートパソコンの画面を見比べるちび院長と、画面をのぞきこむハリーちゃん

そして、ここからです。自分の請求を見てみました。

2026年8月分です。7月中旬から8月中旬に使った分ですね。使用量は399kWh、約400です。契約は3kWで、アンペア契約でいうと30A相当。請求額は、割引を差し引いたあとで約1万7,000円でした。

これと同じ月、同じ使用量を、ほかのプランの単価と、8月分の燃料費調整額、国の補助金を使って計算してみました。

2026年8月分・399kWh・30A相当の比較。LooopでんきスマートタイムONE(市場連動型)の実際の請求は約1万7,000円、東京電力従量電灯Bは約1万2,640円、エネワンでんきエネワンバリューは約1万2,310円、ミツウロコでんき従量電灯Bは約1万1,840円。1kWhあたりLooop43.7円、ほかは約29.7〜31.7円
プランタイプ8月分(399kWh)
Looopでんき スマートタイムONE(僕の実際の請求・割引後)市場連動型約1万7,000円
東京電力 従量電灯B規制料金約1万2,640円
エネワンでんき エネワンバリュー燃料費調整型約1万2,310円
ミツウロコでんき 従量電灯B燃料費調整型約1万1,840円

東京電力の従量電灯Bと比べると、5,000円近く違うってことですね。

1kWhあたりにすると、Looopでんきが43.7円。ほかの3つのプランは約29.7円から31.7円ということで、全然違ったってことですね。

※ほかの3プランは、各社の料金表の単価(30A)に、8月分の燃料費調整単価(−10.27円/kWh・国の補助3.50円を含む。3社とも同じ値)と再エネ賦課金(4.18円/kWh)を足して計算しています。口座振替割引・セット割・キャンペーンは入れていません。収録では1kWhあたり「約30円から32円」とお話ししました。

ただし、もちろん、これは今年の1か月だけの違いです。市場連動型っていうのは、月によって単価が大きく変わります。なので、年間で見た差は、この1か月の差と同じにはなりません。

それでも、現状こんな状況だということが、改めて調べてみたら分かった、という感じです。

5. 大手と新電力の差は、月に数百円

明るい部屋の机で、無地のクリップボードをペンでひとつずつ確認するちび院長と、鍼を掲げてうなずくハリーちゃん

では、大手と新電力、今の差はどれくらいか。調べてみました。

燃料費調整型の新電力の場合は、月に数百円程度になります(使用量が多い月は、千円を超えることもあります)。なので、ほとんど一緒なんですよね。使用量によって、有利不利がちょっと変わってくるそうです。

使用量で、有利不利が変わる

  • ミツウロコでんきの従量電灯B:基本料金は東京電力と同じ。120kWhまでの単価は東京電力より高く、それを超えた分の単価が安い。計算すると、月の使用量がおよそ200kWhを超えると東京電力より安くなり、500kWhの月では約1,300円安くなる
  • エネワンバリュー:300kWhまでの単価が一律。月の使用量がおよそ290kWhを下回ると、東京電力より高くなる

つまり、同じ会社でも、月ごとの使用量によって結果が変わるってことですね。

東京電力の従量電灯Bの条件

  • 解約金・契約期間の縛りなし
  • 燃料費調整額に上限あり
  • 2026年時点で、廃止の時期は決まっていない(解説記事による)。ただ、将来、新規受付が制限される可能性はある
  • ほかの会社から従量電灯Bなどの規制料金プランに戻す場合は、Webではなく電話での受付になる(東京電力の公式FAQ)

6. プランを選ぶときに確認する5つ

プランを選ぶときに確認する5つ。1.調整の仕組み(燃料費調整型・独自燃調型・市場連動型) 2.燃料費調整額の上限 3.自分の月ごとの使用量 4.解約金と契約の制限 5.切り替えのタイムラグ(検針日のタイミング・数週間〜2か月)。ミツウロコでんき従量電灯Bは月およそ200kWh超で東京電力より安く、エネワンバリューは月およそ290kWh未満で東京電力より高い

ここまで調べて、プランを選ぶときに確認する項目は5つです。

① 調整の仕組み

燃料費調整型なのか、独自燃調型なのか、市場連動型なのか。どれに当たるのか、ということですね。

市場連動型は、かなりギャンブルだということが分かりました。

② 燃料費調整額の上限の有無

上限があるか、ないか。

③ 自分の月ごとの使用量

一番少ない月と多い月の両方と、平均で見るといいかもしれないですね。

④ 解約金と契約の制限

解約金がない会社は多いみたいです。ただ、たとえばオクトパスエナジーは、契約容量やプランを設定・変更してから約1年は、やむを得ない場合を除いて変更できない、という条件があります。

⑤ 切り替えのタイムラグ

切り替えは検針日のタイミングで行われるので、申し込んでから実際に切り替わるまで、数週間から2か月ほどかかります。資源エネルギー庁の案内では、切り替えの手続きの標準的な期間は、スマートメーターの交換がある場合で約2週間、ない場合で約4日です。そこに次の検針日までの待ちが加わる、ということですね。

7. 乗り換えの特典

最後に、乗り換えの特典です。

僕がよく勧めているモッピーなどのポイントサイトを経由すると、数千円から2万円程度のポイントがつきます。収録した9月17日に調べたときには、エネワンでんきがモッピーで2万ポイントでした。

ただし、特典には条件があります。このときのモッピーの条件は、「新規でWebから申し込み、70日以内に供給が始まること」「切り替えてから2回目の請求で、200kWh以上使っていること」でした。使用量の少ない月に当たると条件を満たせないことがあるので、申し込む時期も見ておいてください。なお、ポイントサイト以外の比較サイト経由で、2万円を超える特典が出ている例もありました。

もし切り替えるとしたら、ポイントサイトを経由したほうがお得なので、そちらでやってみましょう。

モッピー(ポイントサイト)

モッピーに登録する(矢上の紹介リンク) 紹介コード:Wy49e194

※紹介リンクです。このリンクから登録すると、僕にもポイントが入ります。ポイント数・付与の条件は時期によって変わるので、申し込む前にモッピーの案件ページで確認してください。

8. 一番安いと思っていたLooopでんきが、一番高かった

夕方の部屋で、無地の紙を持ったまま後頭部をかいて照れ笑いするちび院長と、机の上から見上げて笑うハリーちゃん

ということで、僕は、Looopでんきは一番安いと思っていたんですが、今現在、Looopでんきが一番高いということが判明しました。

非常にお恥ずかしいことになったんですが、改めて調べてみて良かったなと思っています。

こうやって、分かったときにすぐに切り替えられる、というのが、すごく大事になるかなと思います。
なので、縛りがあるものは、ちょっと遠ざけていったほうがいいんじゃないかなと思います。

すぐに調べてみて、柔軟に切り替えていくといいんじゃないかなと思います。

僕もこれから、切り替えていこうかな、なんて思っています。

まとめ|電気代は「決まり方」で見る

  1. 電気料金の中身は基本料金・電力量料金・燃料費調整額・再エネ賦課金の4つ。会社によって仕組みが大きく違うのは燃料費調整額
  2. プランは燃料費調整型・独自燃調型・市場連動型の3タイプ。規制料金の従量電灯Bには、燃料費調整額に上限(基準燃料価格の1.5倍)がある
  3. 2026年は、JEPXの市場価格が東京エリアで前の年の同じ時期より約57%高い。市場の急な上昇は、市場連動型に最も直接表れる
  4. 僕の8月分(399kWh)は約1万7,000円。同じ使用量で計算すると、ほかの3プランは約1万1,840円〜1万2,640円だった(1か月だけの比較)
  5. 選ぶときは調整の仕組み・上限の有無・月ごとの使用量・解約金と契約の制限・切り替えのタイムラグの5つを見る

本日は、改めて自分の電気料金を調べてみたら驚愕の結果だった、というお話でした。参考になれば幸いです。

用語

  • kWh(キロワットアワー):使った電気の量の単位
  • A(アンペア):同時に使える電気の上限を表す単位
  • 燃料費調整額:燃料価格の変動を電気料金に反映させる金額
  • 再エネ賦課金:再生可能エネルギーの買い取り費用として、全員が負担する金額(2026年度は4.18円/kWh)
  • 規制料金:国の認可が必要な料金プラン(東京電力の従量電灯Bなど)。燃料費調整額に上限がある
  • 電源調達調整費:一部の新電力が独自に加える調整額。会社によって名前が異なる
  • 市場連動型:電気の単価が卸売市場の価格に合わせて30分ごとに変わるプラン
  • JEPX:Japan Electric Power eXchange(日本卸電力取引所)

出典・参考にした数字の出どころ

※ 2026年9月17日時点の情報です。8月分の比較は僕の使用量(399kWh・30A相当)での1か月だけの計算で、年間の差とは同じになりません。補助金・料金・プランの条件・ポイント数は変わります。契約の前に各社の公式ページで実額と条件を確認してください。

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矢上真吾について

鍼灸師歴24年/合同会社e-life代表/和からだみなおし処 院長/著書5冊。
Jリーグ・ヴァンフォーレ甲府のトレーナーを10年務め、千葉県館山市で開業13年目。一人治療家のAI自立化サポートを本気でやっています。