
はじめに|5冊目は、自分の違反の記録です
こんにちは、矢上真吾です。
合同会社e-lifeの代表をしております。ひとり治療院AI自立化サポートをやっている鍼灸師です。
今日は、5冊目の本を出しますという話をします。タイトルは『その看板、法律に通りますか』です。
本文はもうほぼ完成していて、いまは挿絵をつくっているところです。あとは表紙を仕上げて、そのまま入稿します。すごく楽しみです。
中身は、僕自身のドタバタ劇です。自分が違反していたことに気づいて、直しきるまでの1ヶ月ちょっとの記録です。正直に言えば、恥の上塗りです。それでも出します。
※ この記事は、ポッドキャストで話した内容を記事にしたものです(Spotifyで聴く)。
1. 13年目の法人成りで、保健所から指摘を受けました
きっかけは、今年です。開業して13年目を迎えたときに、法人成りをしました。
そのとき、保健所の方から指摘を受けました。屋号に入っていた文字です。僕は「はりきゅう整体院」という名前でやっていました。それを変えることになりました。
看板を発注し直して、届出の内容と実際の名乗りを合わせていく。その一部始終を、そのまま本にしました。
読んでほしいのは、いま同じ状態にいる先生です
この本を誰に読んでほしいかというと、はっきりしています。
僕と同じように、いま現在、違反をしている治療家の方々です。
これから開業する方には、反面教師として見ていただければいいと思っています。ただ、一番届いてほしいのは、いま気づかずにやってしまっている先生たちです。僕がそうだったからです。
2. もう、ごまかせない時代になっています

これまでは、正直グレーでした。なんとなく、ごまかしごまかしでやってこられた部分があったと思います。
でも、時代が変わってきていると感じています。
去年、広告のガイドラインが出ました。そこで、はっきりと文言が示されました。書いてあるものは、やっぱり書いていったほうがいい。そう思っています。
保健所は、ストリートビューで見ていました
僕が保健所で指摘を受けたとき、Googleのストリートビューを見せられました。
院の状態は、行く前からもう確認されていたわけです。
インターネットが通じているところでは、もうごまかせない。そういう状態になってきているんじゃないかと思います。SNSがこれだけ進化して、誰の発信も見える場所に出てくるようになりました。
「整体として出しているから」と言うなら、届出をやめればいいんです
ここは、少しきつい言い方になるかもしれません。
パッと見た感じでは鍼灸院だと分からないところでも、実際には届出が鍼灸マッサージで出ている、ということがあります。
そういうとき、「自分は整体として出しているから」と考える方がいます。でも、それを言うのであれば、届出をやめてしまえばいいんです。
届出をしていなければ、あはき法の施術所ではありません。それで困ることは、何一つないはずです。
ただし、ここは裏返しでもあります。あん摩マッサージ指圧・はり・きゅうを業として行うのであれば、届出は出さなければいけません。つまり「やめればいい」と言えるのは、本当にそれをやっていない場合だけです。逃げ道として届出を取り下げる、という話ではありません。
だからこの問いは、そのまま自分に返ってきます。僕は届出どおりの施術をしていました。だったら、名乗りのほうを戻すしかなかったんです。
資格を持っていて、届出も出していて、名乗りだけが違う。この状態がいちばん中途半端だと、自分でやってみて思いました。
3. 業者に任せておけば大丈夫、ではありませんでした

ここが今日、いちばん書いておきたいところです。
先に時系列を書いておきます。いまのホームページは、僕が自分で作り変えたものです。文章も自分で考えて書いています。業者にお願いしていたのは、その前の話です。
そして、当時僕が頼んでいた業者の方は、こういった関係法規を把握していませんでした。
悪意があったとは思っていません。ただ、あはき法を知らないままホームページを作る会社は、普通にあるということです。
そしてもう一方で、名乗りを直すと決めて、いまの自作のホームページを読み直したときにも、景品表示法で難しいんじゃないかという表現がいくつも出てきました。そちらは全部、自分で書いたものです。
任せていても、自分で作っても、知らなければ同じことが起きます。違うのは、気づいたときに直せるかどうかだけでした。
誰が作っても、責任はこちらに残ります
ここで冷静に考えると、こうなります。
広告に何が書けるかを決めているのは法律です。そして、その法律の適用を受けるのは施術者である僕たちです。業者ではありません。
つまり、業者が知らないまま作ったものであっても、責任はこちらに残ります。
だから、やるべきことは2つのどちらかです。
- こちらからしっかり指示を出す(何を書いてよくて、何を書いてはいけないかを、こちらが知っている状態にする)
- 自分で全部コントロールできるようにしておく
4冊目と5冊目は、ここでつながっています
前作、4冊目に『ひとり治療家は黙ってバイブコーディングをしなさい』という本を書きました。
自分のホームページを自分で触れる状態にしておく、という話です。
あのときは「外注したものを変えられない前提で作っていた」という失敗から書きました。今回はそこに、もう1つ理由が乗りました。
直せる状態でないと、法律に合わせられないんです。
外注していると、気づいた日には直せません。見積もりを取って、依頼して、順番を待つことになります。その間ずっと、違反した文言が世に出続けます。
4. お金を出した時点で、広告になります

もう1つ、書いておきたいことがあります。
大手のポータルサイトがあります。検索サイトの広告枠があります。PPC広告も、バナー広告も、いまだにあります。SNSの広告もあります。
お金を出した時点で、それは広告です。
そして「広告になること」を、そのままサービスとして展開しているところが、たくさんあります。
書けることは、本当は限られています
あはき法の広告の条文は、書いてよい事項を並べた形になっています。つまり、そこに並んでいないことは書けません。
さらに、広告から先へリンクが張られている場合、そのリンク先まで広告の一部として見られるという考え方があります。
これを素直に当てはめると、ほぼ何も書けないはずなんですよね。
それを分かったうえでサービスが提供されているのかどうかは、僕には分かりません。ただ、分からないからこそ、資格を持っている僕たちの側がコントロールしていく必要があると思っています。
逆に、広告に当たらないと確認できたものもあります
ここは怖がりすぎないためにも書いておきます。
2026年8月19日に保健所へ確認したところ、自分のSNSの通常の投稿、Googleビジネスプロフィール、プロフィール欄の経歴、自院のホームページは、あはき法でいう広告には当たらないという回答でした。この件は別の記事に詳しく書いています。
つまり、締まるのはお金を出した出稿と、院の外に出る表示物・配布物です。ここを混ぜて「何も書けない」と思い込むと、今度は発信そのものが止まってしまいます。
ただし、あはき法で当たらないからといって自由ではありません。ホームページには景品表示法がかかります。次の話につながります。
のぼりも、広告でした
この本を書いている最中に、自分の院の前で見つけました。のぼりです。
ずっと毎日見ていたはずのものです。でも、のぼりも広告なんですよね。そして、書いてはいけないものが書かれていました。
しかもこれ、普通に市販されているものです。買ってきて立てただけです。それでも、立てているのは僕です。いまは外しています。
やれることは限られている。でも、守らなきゃいけないことなんだと思っています。
5. あはき法だけでは足りませんでした
この本は、僕が指摘を受けて直すと決めて、実際に行ったことをどう書いたか、という部分と、あはき法の「広告」という概念そのものを扱っています。
ただ、一部は景品表示法の話にもなっています。
というのも、自作のホームページを見直したときに、あはき法ではOKだけれど、景品表示法だと難しいんじゃないかという表現がいくつもあったからです。自分で書いたものです。そこも直しました。
同じような表現を使っている院は、実際にたくさんあります。だから、この部分も本に入れました。
関係法規は、これからも続けて作ります
本のあとには、いま作っている『あはき法の教科書』と『景品表示法の教科書』があります。あわせて見ていただけるといいと思います。
本も教科書も、価格は食事1回分くらいです。それくらいを出していただいて、いつでも自分のズレを戻せる状態にしておく。そういうものとして作っています。
関係法規の本は、これからも作っていくつもりです。薬機法、医事法、医師法。ここも全部つながってきます。自分で勉強して、勉強したものを共有していきます。
6. 一人でやっているけれど、一人ではない感覚があります
最後に、作り方の話も書いておきます。
ホームページの修正自体は、Claude Codeを使うと本当に楽です。
大変っちゃ大変なんですけど、判断もしてくれますし、報告もしてくれます。「いまこういう状況です」と伝えてもくれる。こちらはそれを元に判断するだけになります。
だから、一人でやっているけれど、一人ではないような感覚になります。
法律に合わせて自分のホームページを直しきるという作業は、本来かなり重たいです。それが、こういう形でできるようになった。そういう意味でも、Claude Codeが使えるようになっているというのは、すごく大事だと思っています。
まとめ|そのままにしないで、変えていきませんか
いまでも「館山市 鍼灸」「マッサージ」「整体」で検索すると、資格者の院で名乗りがズレているところが出てきます。
僕もそうでした。だから、こういうのが普通にあるんだなと思います。
でも、普通のままにしていいことではないと思っています。資格を持っている僕らが、そこはしっかり変えていく。それを提案したくて、この本を書きました。
- 5冊目『その看板、法律に通りますか』は本文ほぼ完成。いま挿絵と表紙
- 中身は13年目の法人成りで保健所に指摘され、屋号と看板を戻すまでの1ヶ月ちょっとの記録
- 読んでほしいのは、いま現在、気づかずに違反している治療家
- 保健所はストリートビューで見ていた。ネットが通じているところではごまかせない
- 「整体として出しているから」と言うなら、届出をやめればいい。それで困ることはない
- 業者に任せておけば大丈夫、ではない。以前頼んでいた業者は関係法規を把握していなかった(いまのHPは自作)
- 責任は施術者側に残る。だから指示を出せる状態か、自分で直せる状態にしておく
- お金を出した時点で広告。ポータル・検索広告・PPC・バナー・SNS広告、そしてのぼりも
- 広告からのリンク先まで広告として見られると、本当はほぼ何も書けない
- あはき法だけでは足りない。自作のホームページにも景表法で難しい表現がいくつもあった
- 修正はClaude Codeで。一人でやっているけれど、一人ではない感覚になる
業者に任せておけば大丈夫、ではありませんでした。
法律の適用を受けるのは、業者ではなく、資格を持っている僕たちの側です。
なお、この記事は僕が自分の学び直しと修正の過程を書いているだけで、法律相談ではありません。個別の可否は、所轄の保健所や専門家の判断になります。
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看板も、ホームページも、のぼりも、全部つながっていました。
僕がつまずいた順番のまま、先に置いておきます。
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矢上真吾について
鍼灸師歴24年/合同会社e-life代表/和からだみなおし処 院長/著書4冊。
Jリーグ・ヴァンフォーレ甲府のトレーナーを10年務め、千葉県館山市で開業13年目。一人治療家のAI自立化サポートを本気でやっています。